伝説の宇宙科学番組
「週刊現代」に俳優さんの個人史を振り返るようなコーナーがあって、今週は「横内正」さんでした。すっかりお爺さんになってて驚きましたが、昭和40年代生まれ知名度的には格さん(水戸黄門)の俳優の人と言うのが一般的だと思いますが、宇宙番組「コスモス」のカール・セーガン博士の吹き替えの人として記憶しています。
放送は1980年、中学生的な好奇心にドンピシャの内容だった事と、もともと番組開始前から新聞の連載もあり、それを切りとり取っておいた記憶がありますし、書籍も持ってます。それでもやはりテレビ番組の「コスモス」があったからこそ、ここまで記憶に残っているのだと思ってます。
科学番組はいかに映像を使って見せるかと言う見本のようなコンテンツで、これが宇宙と何の関係があるのだろうと言う全く関係なさそうなロケ地(平家蟹の話からスタートした時もあった)や歴史上のエピソードから始まる静かな出だしから徐々に宇宙の歴史や物理法則をつながっていく展開に驚かされ、映像と音楽による説明に魅せられながら、新しい知識に触れる事ができるというすごい番組でした。
BGMも素晴らしく、ヴァンゲリスのアルファ(曲名)が、非日常感、宇宙の神秘を想起させる感じ出ていて、この曲もこの番組のことをいつまでも覚えさせてくれるのだと思います。
何せ今とは違って、当時の番組は後から見る事が難しく、ビデオデッキは家にはなかったですし、何度も見返した訳ではありません。後年大学生のころ、公立図書館にあるビデオライブラリで、設置されたモニター一式を使ってみる事ができたくらいでした。
去年の事ですが、偶然にもこの番組の遠い親戚的な番組「コスモス:時空と宇宙」をPrimeVideoで見つける事が出来ました。(その時に視聴済み)
「コスモス:時空と宇宙」は、著名な宇宙物理学者であるニール・ドグラース・タイソン博士が案内役を務める1980年に放送された伝説の宇宙番組「コスモス」の続編である。
元の「コスモス」から30年以上経って、映像技術の進歩で科学番組の説明力がさらにアップした事を実感しましたが、BGMはいまひとつでした。
さっそくもう一度見てみようと思ったところ、見ることができなくなってました…。(2019/08/06時点)
前作を見たときよりはおっさんになり、もう知識があるつもりで懐古趣味的に見たつもりでしたが、知らない事はいくらでもある事を改めて思い知らされました。特に「クリーンルーム」「電気に魅せられた少年」が心に残りました。
「クリーンルーム」はミステリー仕立て。地球の年齢を測定する科学者がその過程で不自然な数字に気づき、それが地球規模で起こりつつある恐ろしい事実につながると言う展開で、いっさい情報なしで見るのがベストです。
「電気に魅せられた少年」有名な科学者ファラデーの生涯にフォーカスします。ファラデーという科学者を教科書の説明的な字面でしか知らずにいましたが、正式な学問を受けていない貧しい境遇の出身でありながら、現代の文明にとてつもなく寄与した電気と磁力の関係を、実験からのみで導き出した天才的な慧眼と優れた人格に感動します。