早期リタイヤにはいくらかかるかを考えるの続き
早期リタイアにはいくらかかるか考える場合、生活費の設定よりももっと難しいのはリタイヤ年数の設定です。
リタイア資金=生活費×リタイア年数+プラスアルファと考えた場合
何歳まで生きられるかとか年金制度の行く末やインフレが起きるかどうか?取り崩し資産の利回りはいくつに設定したらなど将来には不確定要素がたくさんありますが、まずはリタイア資金の減り方を「逃げ切り計算機」や「みらい電卓」で確認します。
複利の幻想?
例えば野村證券の「みらい電卓」サイト「何年でなくなる編」で取り崩し資産の減り方は、元本と利回りと引出期間を設定する事で計算できます。
3000万を年率3%で運用しながら30年で使う
3000万を年率0%で運用しながら30年で使う
利回り3%をずっと約束してくれる投資商品は現状存在しませんから、これをもとにリタイア計画を立てるのは乱暴な気がします。
ただ利回りを設定する事で、利回りゼロを設定時と比較して、元本が減るスピードが確認できるので(複利ってすごいなーって的な)参考にはなります。
つまるところはエクセル計算
自分のリスク資産を合成した利回りは分かりませんが、配当株・優待株もあるしインデックス投信積立もしてるので、ゼロって事はないとは思います。かと言って合成利回りを3%以上を想定すると、複利の力でお金の減り方が小さくなり、見通しが楽になってしまいます。だいたい1~2%くらいでしょうか?
結局はエクセルを用意し、一番左の列に年齢を上から下に記入して、年齢毎の「元本」と発生する「利回り収入」そして「生活費」や「収入」見込み右側のセルに記入していって、毎年どんな感じに減るかを確認しました。
「生活費」を変えてみたり「年金収入」を減らすとか数字をいじって、色々なケースでうまくいくかをシミュレーションします。
リスクを取って楽しい事を先取りする
それでも10年後,20年後の生活費が本当に分かるか?年金が65歳から出るのか?は誰にも断言できません。リスクは消える事は無いです。こういうある程度の将来のリスクを飲み込んでの決断は住宅ローンで家を買う話に似ています。
例えば35年ローンの場合。35年間での返済計画を立てますが、繰り上げ返済もあるし、35年も住まない事もある、最悪ローンが返せなくなって家を手放す事も…あります。
欲しいものの先取りという意味でも似ています。ローンが不安で仕方ないならお金が貯まるまで待てばいいですが、用意できた頃には結構な年齢になっています。
アーリーリタイアが不安ならばできる限り働き続けて万全の老後資金を用意すればいいわけです。安全を期するのは大切ですが、自分のような単身者の場合にはもう完璧な安全は人生の目的ではありません。と言う事でこういう属性も未知のリスク許容度に効いてきます。
とは言っても住宅ローンをちゃんと返済している人がいるのも事実で、それはきちんと計画した結果(住宅ローンと違ってリタイア計画は誰も審査してくれませんが…)でもあるし、人は(多少気が変わっても)その場その場で臨機応変に対応していけるという事なのでしょう。