あぐらのSoloZakki

令和が始まる直前に53歳で退職しました。安定から自由を目指します。

早期リタイアにはいくら必要か?(続・「ゼロで死ね」編)

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本の紹介動画で老後資金は想定の7割で済むと書いてあった「ゼロで死ね」。Audible版で実際に読む(聞く)事ができました。人生の最後で残ったお金がゼロにできれば、さぞ効率的な生き方のように思えます。

タイトルから想像するにいつまで生きるかをどう計算するか的な本に思えますが、そうではない事はYoutubeの本の紹介動画で知ってましたが、

agura-huma.hatenablog.com

実際に読んで見ると、どちらかと言えば

「人生で一番大切な事は思い出を作る事だ」と言うテーマの本という印象です。

使わないお金を稼ぐのは人生の無駄

「思い出づくりに(人生の)時間を使う事を優先すべき」という主張のこの本の文脈でいけば、人生でお金を稼ぐ事に時間を使う期間は必要な額が貯まるまででよく、将来使うアテのないお金まで稼いで(働いて)どうする?という主張は理にかなっている気がしてきます。

 

本の中では(当然)必要なお金についての言及があり

死ぬまでに必要な金=一年間の生活費✕人生の残り残りの年数✕0.7

としています。この計算式の数字0.7の根拠となるのはやはり運用による利回りで(アメリカの本ですし)3%くらいの利回りがあれば、 一年間の生活費✕人生の残り残りの年数よりは少なく、最低限その7割くらいで済むという意見です。

ただこの額を用意すればOKというよりは、この額に到達すれば資産を取り崩しながら生活する時期について考え始めるべきだと書かれています。

 

自分の父親がこういう人でした 

特定の人生観についての受け止め方は人それぞれだと思いますが、個人的にはこの作者の主張に共感できるところがあります。

亡くなった自分の父親がまさにこういう老後を過ごしてました。

中卒でサラリーマンになり定年まで働いた父が、どれくらいの退職金や年金をもらっているかは知る事はありませんでしたが、定年後は会員権を買ってゴルフを楽しみ、毎年のように海外旅行にでかけ(他にも色々ありますが)そのくせ自宅の外壁塗装はしようとせず、子ども達にお金を残す気がほとんどなさそうな自分の好きな事に忠実な老後を過ごしていました。

当然、身近でこそ感じられる反面教師な側面はあるんですがそういう「人生は一度きりなので思いっきり楽しまないと損」的な人生観を理解できる DNA を自分も持っています。

自分の価値観を大切に

こういう「思い出づくりとそのための消費」を前提とした早期リタイア論は、倹約ありきのセミリタイアからは異質の考えに見えます。

ただ「人生で大切なのはどんな経験をしたか」と言う観点で考えてみると「これ以上会社に居ても意味のある経験が積めそうもない」という気持ちが、自分の退職理由のひとつだったのも確かです。

 

この作者の主張は、今の世の中は「アリとキリギリスの寓話」でいうキリギリス的な刹那的な生き方を賛美している訳でなく(人生をいつ楽しんでいるのかはっきりしない)アリ的な生き方が持ち上げられすぎだろうという立場でもあり、思い出づくりにお金を使えというのは、自分の価値観に忠実な生き方のひとつの現れで、本筋ではFIREムーブメントの思想とかけ離れてはいないと思います。

 

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