あぐらのSoloZakki

令和が始まる直前に53歳で退職しました。安定から自由を目指します。

映画「ミスター・ガラス」感想

言いたい事は分かるんですが

 公開中の「ミスター・ガラス」を見てきました。

まだ他の人のレビューを一切見ずにこれを書いてます。

ラストがよく分からなかったです。(自分だけ?)どんでん返しとしての描きたい事は分かるのですが、あの表現で腹落ちしてるんでしょうか?

そこを除けば(?)よく出来ていて、見てよかったです。

 全米ではなかなか好調のようですね。(以下ネタバレ含む)

映画チラシ ミスター・ガラス ジェームズ・マカヴォイ

映画チラシ ミスター・ガラス ジェームズ・マカヴォイ

 

どんでん返しがもう少し見える化できていれば

あのラストシーンでは、イライジャは、「(ステイプル)女性医師とそのグループ」に対して「してやった」という事なんでしょうが、ただ隠蔽に失敗したという事実がどれほどの失敗なのか、イマイチ説得力にかけた気がします。

 女性医師の感情爆発やイライジャのお母さんのよく分からないセリフや周りの人に映像を見ている人がいるというシーンでは、一糸報いた感とか知力で上回った感を「見える化」できていないと思います。イライジャは「誕生の物語」と語ってましたが、何が誕生したのか良く分からなかったです。

不本意なヒーローの理不尽な最期

 あの3人が「排除」されるのは、病院でああいう扱いを受けている時点でそうなると誰もが思っていたでしょう。ただバットエンドすぎて、(今どき)そうならないかもとも思っていました。結局、劇中で「不本意なヒーロー」(上手い表現)と比喩された「ダン」までも理不尽な最期を遂げさせた上で、その後の展開で「バッド・エンド」を避ける筋でしたが。

ラスト以外はかなり満足 

 ただ、そこまでの先の読めないストーリー展開。中だるみの無いスムーズな流れ。前作からの伏線、コミックヒーローものの暗喩としてアクション、思わせぶりなコミック引用、見えない異なる思惑が隠れた仕掛けなど、色々と楽しむ事ができました。

 

  「メタヒーローもの」「多重人格もの」をモチーフにしながら「秩序・体制」に対する「少数派」というテーマへ昇華させたのは野心的ではありますが、ちょっと締め方の難易度が高いものを扱いきれなかったという印象が残ります。