あぐらのSoloZakki

令和が始まる直前に53歳で退職しました。安定から自由を目指します。

今後のアセットアロケーション

 

(運用しながらの)早期リタイア生活の5年間は(巷のインデックス投資家と同じく)株高に恵まれて、思わぬ上振れが発生しました。出来過ぎを自覚している分、この先はどんなスタンスにしたらいいか?は悩ましいところでした。

 

サバイブ優先を忘れない

そういうヒントを与えてくれたのも「サイコロジーオブマネー」でした。

「サバイブ最優先」で「長期投資の継続」と言うのが、この本が推奨する投資スタイルでしたが、今後も「将来のインフレ」を想定する必然性は感じますから、投資継続は必要でしょう。

一方で、投資を続ける上で注意すべきは「退場」です。まずはこの言葉を忘れないようにしたいです。

不要なものを得ようとして重要なものを失ってしまうことほど、無意味な行為はない。

運良く殖えた資産を更に増やそうと考える事は「不要なものを得よう」としてする事であり、ブラックスワンな大暴落で老後破綻してしまっては、わざわざ「無意味な行為」をした事になります。

 

ブラック・スワンはこないと思うが

一方で(個人的には)「ブラックスワン」のようなサプライズの可能性は低いと思っています。

agura-huma.hatenablog.com

 

最近で言えば、ウクライナ侵攻・コロナショック・トランプ大統領誕生でも、そこまでの長期間の下げとはならなかったですし、それを越えるようなサプライズ(大暴落)と言うのは、本当に思いもよらないような出来事でしょう。

リーマンショックは記憶に新しい大暴落でしたが、あの時と同じロジックで信用不安暴落が起きるとは考えづらい気がします。

 

サプライズは必ず起きるもの

ただ「サイコロジーオブマネー」には「サプライズは必ず起きる」と言う予測は当たると書いてありました。

なぜなら、「巨大な影響を及ぼす前例のないサプライズは必ず起こる」という予測は、歴史を振り返れば、あらゆる時点に当てはまるものだからだ。

モーガン・ハウセル. サイコロジー・オブ・マネー――一生お金に困らない「富」のマインドセット (p.158). ダイヤモンド社. Kindle 版. 

と書いてあったので、暴落は必ず起こるという想定で備えようと思います(苦笑)

この本を信じてと言うか、もし大暴落が起きなかった場合の逸失利益は、今の自分にとって、それが無いと生活が成り立たなくなる、と言った類のお金ではありません。

税金が勿体ない

そんなサバイブ最優先でざっくりとしたアロケーションを考えれば、2月にも書いた「カウチポテトポートフォリオ」で正解なんですが

agura-huma.hatenablog.com

今すぐ、この「現金・リスク資産比=1:1」のアロケーションにするのは(リスク資産売却で発生する売却益の)税金がもったいなく感じます

もちろん将来売却しても税金はかかるのですが、キャッシュ化の緊急性もなく、大暴落が来るとも思っていない状況で、売却するのは(今すぐ)「カウチポテト」にするのに抵抗を感じます。

 

今後のアセットアロケーション

と言う事で、もう少しアレンジを加えて、リスク資産が1/2になっても老後破綻しないようなアロケーションにする事にしました。

 

式で書けばこうなります。

キャッシュ+リスク資産の1/2=今後の生涯想定支出+マージン

 

マージンと言うのは自分の予想(今後の生涯想定支出)に対する誤差みたいなものです。こういう形でも表現できます。

リスク資産=(マージン+生涯支出ーキャッシュ)✕2

 

まずは、この等式関係が成り立つ範囲で「ゼロで死ぬ」を目指しつつ、長生きした場合に「長期投資ボーナス」があるならば、その時にまた考えたいと思います。

 

アロケーションの妥当性

ちなみに「最悪5割減」と言う想定の妥当性が「サイコロジーオブマネー」に書かれているのかといえば、当然と言うか残念ながら書かれてません。

過去の驚きは、将来に起こり得る出来事の上限値の指針ではなく、「将来、何が起こるかはわからない」という真理を忘れないための教訓にすべきなのである。

過去の暴落率は、将来の上限値にはならないと書かれています。(まあそうですよね)

 

リスク資産5割減想定の妥当性は担保されてませんが、仮に世界中の富が半分減るような状況で、生活破綻しないアロケーションと言うのは、結構保守的ではないと思うのですが…。

 

本当の長期投資は人生に一度きり

そこまで心配しながら、これからも投資をする必要があるのか、いっその事やめてしまえばいいのではという意見もあるかと思いますが、そのあたりについても記載があります。

だが皮肉にも、「悪いことが起こるのを前提にして、良いことが起こるのを待つ」という態度は、ある意味で楽観的な考えであるとも言えるのだ。

モーガン・ハウセル. サイコロジー・オブ・マネー――一生お金に困らない「富」のマインドセット (p.228). ダイヤモンド社. Kindle 版. 

 

基本的に投資は楽観的に考える人がやる行為で、こういう悪いことを想定するのも長期投資をする上で、正しい(楽観的な)スタンスのようです。

また考えてみれば長期投資ができるのは人生で一度きりなので、ずっとほったらかし投資をするとどうなるのか?を(低リスクで)その推移を見守りたい好奇心みたいなものもあります。と言う事で4月初めにこのアロケーションに変更しました。