今後の投資スタンスに大変参考になった「サイコロジーオブマネー」。投資行動心理だけでなく、色んなテーマに触れられていて、なかには「早期リタイア精神」に通じるところがあります。
投資の目的
例えば、この本の著者は投資の目的を「経済的自立」に据えてます。こんなにふうに経済的自立から得られる自由を称賛しています。
つまり、どんなに高い給料よりも、どんなに大きな家よりも、どんなにステータスのある仕事よりも、「好きなときに、好きな人と、好きなことができる」生活を送れることのほうが、人を幸せにするのである。
最高の豊かさとは、毎朝、目を覚ましたときに「今日も思い通りに、好きなように過ごそう」と思えることだ。
そう言う自由を得るための手段としてパッシブ投資と節約で冨を築こうと言う趣旨の本ですが、お金を使わない事へのこだわりが強く見られます。
富とは、目に見えるものに変換されていない金融資産
目的の無い貯金
「使われる前のお金」を「冨」を言う、定義づけからもそうですが「使わないお金」をちょっと重視し過ぎな気もします。
お金がもたらす無形の恩恵は、私たちがふだん貯蓄の目的にしている有形のモノよりもはるかに価値があり、幸福度を高めてくれるものなのに。
目的のない貯金をすれば、選択肢と柔軟性が手に入る。貯金があれば、待つべきときはじっと待てる。チャンスがきたら飛びつくこともできる。考える時間もつくれる。自分の意思で人生を軌道修正できるようになる。
もちろん書いてある事は間違っていません。
意識の変化
昨年末くらいから「ANAのマイル」を貯めようとしています。(早期リタイア直後からは)思いもよらなかった心境の変化です。「マイラー」をやってみると「サイコロジーオブマネー」とは違うお金の側面をより意識します。
「マイル」を貯めるのは、最終的に「使うため」ですし「期限内に使わないと無価値」です。「お金」には期限は書いてありませんが、期限が分からないだけで同じ事です。また「使うつもり」なのに「できる貯めたい」という排反関係もよく似ています。
「サイコロジーオブマネー」では「使わない想定のお金」の価値・意義が書かれてましたが、今の自分は「使う」価値の方を見ている分、そこのところはあまり賛同できませんでしが、どちらの面を見ているかは、その人の属性に大きく関係してくると言う事でしょう。