最近公開が始まった映画「罪の声」を見てきました。どんな映画かをわかりやすく言うと有名な「グリコ森永事件」の犯人に迫るミステリーです。
(ネタバレを含みません)
もちろん「グリコ森永事件」と言う単語は一切出てきませんが「グリコ森永事件」の事なんだなと言う暗黙の了解で話は進みます。
未解決事件を扱ったフィクションと言っても、結局のところは第三者の推理(想像)でしかない訳で、NHK特集でも一時期そういうジャンルがありましたが、
別に事実が分かるわけでもないしあまり食指が動かないジャンルなのですが、脚本があの野木亜紀子さんと言う理由だけで見に行ってきました。
野木さんと言うのは(一応書きますが)「逃げるは恥だが役に立つ」などの多くのTBSドラマなどで有名な脚本家です。個人的には「重版出来」でその名前を知ったのですが、その脚色力に(決められた時間の中に原作から必要な要素をキレイに持ち込みひとつのエピソードとして完成させる)感嘆させられました。難しいジャンルではあるけれどどんな感じになるんだろうと言う期待を持って、(鬼滅の刃で賑わうイオンシネマに)見に行ってきました。
一通り見た感想として、
- どうしてそういう品が残っていたのか(捨てなかったのか)
- どうして声の主が特定されなかったのか(誰か気づくのでは)
- 動機のリアリティに対する違和感
と言う疑問は湧いたのですが、この事件に巻き込まれた人たちの数奇な人生を追う話に引き込む展開を巧く描く事で、この有名な未解決事件の謎解きミステリーを軸としつつも、こういう疑問点が際どく気にならない印象に持っていってます。
そういう意味ではテンポの良い展開とさりげないシーンのセリフの上手さで登場人物の輪郭をよりはっきりさせる見せるドラマの部分で、さすがのウェルメイド力のある脚本だと思いました。
映画全体からいったん離れて、この事件の犯人推理だけを考えた場合、この映画での推理では辻褄は確かにあいますが、こういうガバガバな犯人が警察に捕まらないのは納得いかないかなと思いますし、この事件の不可解さを改めて考えさせられました。
ちょっと気になった事といえば、ここでラストかなと思った時からなかなか終わりそうで終わらなかったり、「小栗旬」と「星野源」が出てると「小栗旬」と「星野源」が出ているとしか自分には思えない事ですね(笑)。(演技は下手とか言う意味ではなくて)
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