あぐらのSoloZakki

令和が始まる直前に53歳で退職しました。安定から自由を目指します。

早期退職者のiDeCoのメリットをさらに考える

トウシルに2022年からのiDeCoの改正についてのまとまった記事が載ってました。FIREについての特集も多い同サイト。早期リタイヤ者向けの情報も何かあるのかと思ってみたのですが、そういうモノではないようです。

早期退職で退職金をもらった後のiDeCoの注意点については触れられてませんでした。

media.rakuten-sec.net

14年ルールの改悪

実際はないわけではなく、以前触れた一度退職金をもらった早期退職者向けの変更(14年ルール)もあります。

agura-huma.hatenablog.com

iDeCoの出口、一時金にかかる税金は、iDeCoでの運用益でなく、退職控除額との差分の半分にかかる、と言う事を以前も書いてました。

 

iDeCoで運用しないと条件クリアしない損

例えば早期退職して7年間、563万円をiDeCoに拠出した場合と、563万円を普通の証券口座で運用した場合と比べてみます。すでに退職金は一度もらった場合です。

iDeCoで全く運用せず一時金化すると課税所得は、563万から退職控除280万円(40万✕7)を引いた残り283万円の半分の141万5000円になります。この141.5万円に15%の税金がかかります。(所得税5%+住民税10%)

一方563万をタンス預金しておけば税金はかかりません。iDeCoにしたせいで損をする例ですが、ただ拠出金額=所得控除枠ですから、iDeCo以外で運用して563万円の利益をだせば、そちらが無税になります。差し引きだいたい100万くらいの節税でしょうか。

 

iDeCoでガツンと儲ければトクになるか

iDeCoの一時金の課税所得が退職控除額を越えた分の1/2にかかると言う事は、別の見方をすれば、普通の所得より税金が半分になると考えられます。iDeCo運用でもっとお金を増やせばどうでしょうか。

同じ条件で、例えば563万円を倍にしたとします。iDeCoで一時金を1126万円にしました。課税所得は(1126-280)÷2=423万です。これに税金がかかります。

一方はiDeCoを使わずに563万円を倍にした場合です。利益に税金がかかるので、儲けの563万の2割が税金です。(分離課税)

課税所得が減ったiDeCoがトクになったかと思いましたが、423万円の所得税は20%になるので、地方税とあわせて30%の税金がかかってしまい、やはりiDeCoを使わずに儲けた方がトクになりました。

iDeCoでの儲けを調整する

iDeCoで運用しないと損、だからと言って儲け過ぎても、iDeCoを使わない運用より損するようです。

では上の「速算表」を意識して、そこそこ儲けてみます。iDeCo一時金退職控除よりも390万円ギリ儲ける場合、一時金が670万になり、課税所得は670万から控除額280万を引いた分の半分、税金は195万の15%なので29万2,500円です。

ただノーマル運用で元手563万を670万にした場合の利幅は107万円です。分離課税の税金20%は、21万4千円。やはりiDeCoよりも税金は少なくて済みます。

 

iDeCo以外の利益がある事がマスト

と言う事で、一度退職したもらった場合のiDeCo運用でメリットを出すには、iDeCoでどれだけ増やすかでなく、拠出金の控除枠を使うのがマストな気がしてきました。

ただ今回の計算、毎月の拠出額を67,000円にした場合なので、これを退職控除枠年40万ぐらいにするとまた違うのかもしれません。こちらはまだ未検証なので何とも言えませんが…。

 

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