あぐらのSoloZakki

令和が始まる直前に53歳で退職しました。安定から自由を目指します。

ムツゴロウさんと「逆思い出補正」

先々週くらいでしょうかムツゴロウさん(畑正憲さん)が亡くなったニュースがありあmした。「動物王国」で有名で、自分もテレビ番組を見てた口ですが、それだけでなく畑さんの書いた本もよく読んでいました。

 

実は東大卒で作家でもあり、徹夜が趣味?と嘯くような並み外れた体力を持ち、麻雀を代表とするような勝負事にも長けているマルチな才人である事も知られています。

ただヤフーのアンケートを見ると、ムツゴロウさんのパブリック・イメージと言えばテレビでの「動物王国」の印象が圧倒的で、それ以外のムツゴロウさんを知っているのは少数派みたいです。

(こんな風でした)

 

学生結婚して東大を卒業後、就職せず小説家を目指すも挫折、身重の奥さんを九州に帰して放浪、自死を考えるまで追い詰められながらも、賭けマージャンで自活をはじめてようやくサラリーマンへと言った前半生をは畑さんのエッセイで読む事ができます。

そういう体験談的な面白さだけでなく、当時の若い自分にとって自己啓発的な要素もあってよく読んでいました。

 

当時買った本を「自炊」して今も持っています。

「興味があったら一度読んでみてください」と言いたいところですが、驚いた事に昔の畑さんの本は書店では売られていません。

畑さんのような知名度がある人でも、出版市場で流通される本を残す事は、全くの別もののようです。恐ろしい事です。

 

今回の訃報報道で畑さんの「動物」面だけで取り上げられる事に対して、一人の人間の持つ複雑さ(多面性)をうまく表現することの難しさみたいなものとか、最近の報道の単純さ(切り取り志向)を感じていたんですが、先々週の土曜日の追悼番組を見て、普通に「動物」面で取り上げられて当然だなとすぐに考えを改めました(苦笑)

 

その番組での「動物王国」放送当時のムツゴロウさんの体の張り方が桁違いで度肝を抜かれました。思い出補正って普通は事実より水増しされている事が多いんですが、少ない方に思い出補正されてました(笑)

作家とか東大卒とかギャンブラーとか言う属性よりも、野生動物にこんなに距離詰められる方がよほど凄いです。

この時代にYoutubeがあったら、世界的なYoutuberになっていた事でしょう。

「アナコンダに首しめられてみた」

(他の人には出来ない事をする事をしてマネタイズすると意味で)惜しい事をしましたねと言うのは半ば冗談ですが、あながちパブリック・イメージも間違っていないななど、そんな事を思いながらムツゴロウさんの事を偲んでいました。