あぐらのSoloZakki

令和が始まる直前に53歳で退職しました。安定から自由を目指します。

FIREブームが丸めてくれた事

今月読んだ大江英樹さんの「90歳までに使い切る…」に本家FIREについて言及した部分があり、25年分の年収を貯めていたら、相当な年輩になってしまうんじゃないか?と言う至極最もな疑問が投げかけられていました。

 

本家FIREを目指す大変さ

FIREブームと時期をあわせるように「誰にも真似できる資産形成方法」として、オルカン・SP500投資がとして注目を浴び、さらに新NISAの開始によって認知度が増しています。そういう流れもFIREの注目度を上げた部分もあると思います。

 

ただオルカン・SP500投資は本質的に長期で資産形成をするための手段で、いわゆる「ゆっくり金持ち」になる方法です。教科書どおりの本家FIREを達成する為にこの方法(積み立て)を利用していたら、確かにいい年齢になってしまうでしょう。

さらに貯金に(時間やお金などの)リソースを注力する事は、そのお金や時間を使ってできた事を犠牲にするのも事実です。

 

自己紹介としてのFIRE

と言う事で、FIREブームだからと言っても、現実的には本家FIREの言うようなFIRE(経済的自立を25年保てる状態)を実現している人はほぼ存在しないと言う事になり、(FIREの定義を満たしていなくても)会社を辞めたらFIREしたと言えばいいと言う「自己紹介」としての便利な言葉が生まれたと言う面があるでしょう。

 

自分も「年収25年分の資産を用意すると言う」FIREの定義を満たしてはいませんが(FIREを名乗る事にそこまではこだわってはいませんが)FIREしたと言った方が話をあわせやすいです。

 

FIRE実現の実情

もしこの便利な言葉を使わずに、違う言い方で表現するとするならば「一足早い老後生活」「ちょっとしたドロップアウト」「パートタイマー」と言う事になるのでしょう。

自分の場合は当然「一足早い老後」です。退職金をアテにして年金生活に入るまでの期間の生活費を用意し、普通に定年退職していたら、していたであろう「ライフスタイル」を前倒していると言う事です。

 

FIREに駆り立てるもの

今回の話は「FIRE」と言う耳障りのいい言葉でごまかすのは良くないと言う話でなく(笑)どんなFIREを選ぶかは、その人の「働くのがどれくらい苦にならないか」次第と言う話です。長く働けば、FIRE開始は遅れるものの、長期投資スタンスも取れますし、リタイア資金は増えます。早期リタイア後も働いても構わない(くらいの働く事への姿勢)ならば「パートタイマー」(サイドFIRE)コースも可能です。

自分の場合は、50過ぎまで働いていましたから(その程度)我慢できたと言う事です。ただあれから約5年、今は全く働く気はありません。「働くのがどれくらい苦にならないか」が、一度働くのを止めて大きく後退したようです。これが誰にでも当てはまるとは思わないんですが、逆に考えると、だからこそ定年までの後数年が我慢できずに、早期退職したと言う事でしょう。