詰め込みすぎてるけれど頑張っている
テレビでやったから見てみた映画、もうひとつは「インフェルノ」です。
こちらはダン・ブラウンの小説原作を映画化したもので、シリーズ?としては3作目になります。
もともと長い原作をどうまとめるのかへの興味と、主人公が歴史的名勝のあちこち飛び回るストーリーなので、それを実際に目で見てみたいという期待もありました。
ブラウン作品は、一度読んだくらいでは頭に入らず、二度は読もうとは思わない長さなので、今回も11時30分までの延長枠で放送されており、かなり良心的な配慮でした。
が、そこそこ端折っても、詰め込み過ぎ感も感じました。
登場人物を覚えてもらいながら、目的を視聴者に提供しつつ、なおかつミスリードや伏線までも貼るシーンを用意し、物語背景を説明しつつ、謎解きの時間も作らないといけないという忙しい内容なので、脚本や監督は大変だった思います。
犯人の投げかけたテーマ(増え続ける人口の問題)も深いものなんですが、それを掘り下げる時間や、ラングドン教授が完遂しなければやらない事の重大さ(失敗した場合に起きる事の悲惨さ)を説明する時間が足らなくなってしまった分、表層的に慌ただしく一件落着的な感じになってました。
興行的に許せば2,3部に分けたぐらいでも良かったかなという、原作の長さからくる問題なので、実際に映像化してくれた価値はあると思います。
そういう意味では、映画化すれば、ロードムービー的な側面も持たせられた原作なのですが、上映時間枠に押されて、そんな余裕(魅せる演出、観賞的な時間)はなくなってました。