岸田総理がNYで「NISAの恒久化」に言及した話、もう一つの「全国旅行支援」開始の方がどちらかと言うと嬉しかったのです。先週「全国旅行支援」の続報が無かったのは、もともとNYで話すつもりだったんですね。
8月後半から湧いてきたNISA拡充のニュース、財務省にとって不都合な制度変更をするだろうか?と言う半信半疑感がありました。
このブログ記事を書いた後も、NISA拡充に対するニュース記事を色々読んでました。www3.nhk.or.jp
この9/14の記事中でも、恒久すると制度変更ができないから財務省は反対の立場だという事が書かれてました。
これをいったん恒久化すると、効果を検証して制度を見直すことが難しくなってしまう。時限的な制度として、期限が来るたびに見直しの議論を行うべきだ
これも見て、無理じゃないかと思ってただけに、今回の発表は意外でした。さすがにトップダウンなら恐らく本当でしょう…。
このNISA拡充、増税とセットではと言う話もあり、その可能性は否定しませんが、そうなら時間差でセットになるのではと思います。まずはタダで釣ってから(投資を止められなくしてから)後から有料にすると言ったイメージです。
こうしてリアリティが増したNISA拡充ですが、気になる方は恒久化よりも、枠拡大の方です。現在つみたてNISAをやってますが、年齢的には現行の「つみたてNISAの20年」で足りそうです。
どれぐらいの枠拡大になるかですが、具体的な数字っぽいものが、出てる記事もありました。
NISAの非課税枠を800万から2000万円に拡大したいとあります。どれくらい大物議員なのかは分かりませんが、この数字で仮定してみます。
2000万という数字にはインパクトがありますが、800万は「つみたてNISA」の現在の非課税枠40万✕20年の事で、一般NISAの非課税枠は5年600万円です。
仮に一般NISAも同じだけ非課税枠を拡大すると仮定すれば、このつぶやきでの「つみたてNISA」の拡大率は2.5倍なので、これを一般NISA600万に当てはめると1500万、年300万円投資可能になります。
これでも利回り4%配当株に投資してロールオーバーし続けたとしても年12万、配当狙いメリットインパクトは無さげです。
投信やETFを買うなら、退職金などのまとまったお金を短期的集中して購入して、ロールオーバーし続けるような場合には、いい感じかもしれません。
一方で、枠拡大の必要性はそれほど高くないと言う、現在の利用状況についての記事もありました。
ここでは「現状で利用者の6割超は年20万以下で、利用している世帯の金融資産の中央値は650万円なので、現在の枠で十分」という見方を紹介していました。
今の枠ですら、フルに利用している人は多くなく、金融資産の中央値からしても枠拡大を必要とする世帯はごく一部であるという事になります。
こういう感じですから、財務省の意向と首相のトップダウンと枠拡大の必要性の弱さ、どう言った落とし所になるのか予想はできません。