週刊プレイボーイに富野由悠季監督のインタビュー記事が載ってました。久しく富野さんの発言記事を見てなかったので、興味があって読んでみました。
4ページくらいある長めのインタビュー記事で「富野節」(エンターテイメント性)を予想(期待)していたのですがそういう予想とは違うものでした。
功成り名を遂げて、都合良く社会を解釈したり、自己肯定にもならず、驚くほど冷静で俯瞰的な視点に終始した発言内容で、良い意味で裏切られました。
まずは今も続くガンダムブームについても質問されますが、その答えは
メインのスポンサーが健在だったから
多少の自画自賛が入っても許される立場でありながら、シビアである意味正しい分析です。ガンダムブームの続いてるのはバンダイのおかげ、商売として成立しているからと、作品性を排除したプロデューサー視点での分析です。
他にも「ロボットもの」だったからとも言っています。その意味は、
「子供相手のビジネス」という事です。人は小学校から中学校までに吸収したものに一生こだわる
そういった対象だったのでいつまでもこだわられているという分析です。
さらに富野さんの回顧は、自分の事を高畑・宮崎両氏のような才能がないから「ロボットアニメの専従者」(原文ママ)になったと続き、テレビアニメはスポンサーのものという自己規定の中で作家として認知されるアプローチを考えてきたと語ります。
富野さんを含め高畑さん・宮崎さんは、テレビアニメに作家性を持ち込めた稀有な人達ですが、共通するのはクリエーターとしての才能(独自性)を持ちながら、その才能を恃みすぎない、突き放すようなドライな客観力、分析力の持ち主でもあると言う事です。
他にも「閃光のハサウェイ」の感想は、マーケットへの反響を考慮して差し控える等「大人の発言」が多かったですが、実写版ガンダムに話が及んだ時に、
富野に監督をやらせようという案が出なかったのはなぜなのか?と腹が立ちました。
というところに「らしさ」がありました。
そう言えば「実写版ガンダム」の話は聞いた事はありますが、ガンダム関係者の安彦さんが作った「オリジン」でさえ微妙だった事を考えると正直期待はしていません。そもそも実現化に対して半信半疑ですけども。
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