安定より自由を目指すを考え始めたころ出会った本
まだアーリーリタイアする具体的なイメージを持っていないころ、本を読む事で何かきっかけを得ようとしてた頃、図書館で出会ったのがこの本です。(思い返しても良い図書館でした)
「働かないってワクワクしない?」
すごいタイトルですよね。結構その当時の衝撃でした。

- 作者: アニー・J・ゼリンスキー,三橋由希子
- 出版社/メーカー: ヴォイス
- 発売日: 2013/03/02
- メディア: 新書
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ただこの本には働かないで生きていくための処方箋は書いてません。節約しろとかポイントを利用しろとか投資しろという話はないです。
働かない事は別に悪い事でない説明や、働かなくなって得られる自由時間をどう過ごしたらよいかを語っている本です。
労働のモラルは伝統的なモラルではない
勤労のモラルはプロテスタントのモラル
とあります。ここで言う勤労のモラルとは「勤勉」である事です。いわゆる「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」 ですね。ここから社会は間違った方向に進んだと著者は言っています。
この「近代的」な考え方は、効果を高めるために罪悪感を利用している。私たちは、働かないと罪の意識を感じるように育てられた。
古代ギリシア時代、労働は卑しいとされ奴隷の役目でした。中世ヨーロッパの農家もそんなに働いていませんでした。労働に潜む奴隷的な側面に古代・中世の人たちは気づいていたのかもしれません。
最近の人出不足を嘆いている日本の企業に対して、奴隷不足だろうと揶揄されるケースが良くありましたね。
もとが洋書なので、表現を変えて引用を変えて丹念に同じ事を積み上げていく構成なのですが、 自由と労働は最初からこんな優先関係じゃなかったんだよと言う事が理解できます。
自由時間をどう使うか
後半は自由時間をどう使うを提案してくれてます。自由な時間はどう使おうと自由なので万人向けじゃないかもしれませんが、例えば受動的な活動からは達成感や満足感を得られないのでこれを避けるように言ってます。
- テレビを見る
- 酔っ払うかドラッグでぼんやりする
- 食べ物を貪り食う
- ドライブへ行く
- ショッピング
- 金を使う
- ギャンブル
- スポーツ観戦
こういう事だけ続けても長続きしないのかなという気はします。では何が能動的な行動なのかは、実際に本を見てください。
ともかくこの本と出会って6年後、何とか働かない状態になりました。退職直後2週間は、引っ越し直後と似たような忙しさがありましたが、落ち着いてきたので、もう一度自由時間の使い方を読み返したいと思います。