「ドリーム」と「ゼログラビティ」感想と共通点
宇宙もの?の映画が好きなので、前から見たかった2作品を無料体験を活かして見ました。(ほぼネタバレあり)
宇宙ものと書きましたが、ちなみにネットで調べると「ゼログラビティ」はSF・ヒューマン・サスペンス、「ドリーム」は伝記映画となっていました。
「ドリーム」
主人公は黒人女性3人で、マーキュリー計画(NASAによる初の有人飛行での地球一周)前夜時代のNASAで働いていた実在の女性たちを描く、実話に基づく映画です。
当時の時代背景として黒人分離政策や今より厳しい女性軽視と言った面倒や窮屈さに対峙して、社会的立場を獲得するためのフロンティアの苦労が描かれてますが、地域コミュニティや家族には恵まれて幸せに暮らしている様子もあって、閉塞感一辺倒の内容にはなっていません。
NASAと言えば、選抜されたエリート組織、究極の能力主義や合理主義な集団で、差別とか感情的・気分的な対処とは対極的なものかと思っていたのですが、案外前例主義とか不干渉(による分離政策への加担)な部分もあったりして意外でした。
主人公のキャサリンは数学的な才能で、実際の大気圏再突入の計算でNASAに貢献したのですが、その天才ぶりを魅せる演出はなかなか苦労している感があります。数字の羅列とか…。いち計算係から認められていく過程をスカッと感を出しながら映画を通じて伝えるのは難しいとも感じました。
個人的にはマーキュリー計画のドキュメンタリー映画的な気分で見ているところが多分にあったので、(解決不能な)重いテーマへ偏り過ぎる事なく、ストーリーが流れていって助かりました。
「ゼロ・グラビティ」
NASAの船外活動中の科学者がロシアによる衛生破壊による余波によるもらい事故に遭い母船は致命的な被害を受けてしまいます。船外の2人だけが助かり、ISSから中国の宇宙ステーションへ移って…。というサバイバル?
この手の緊急危機脱出が課せられた主人公は、「アポロ13」の時のように優秀な主人公が頭脳と勇気と冷静さで、問題を克服していくパターン(「オデッセイ」もそう)が良くあります。
この映画の場合は趣が異なり、主人公は船外実験をするためだけにたまたま来た(?)女性科学者であって、こういう緊急時の訓練シミュレーションも受けた事はあるがうまくいった事はない、若干闇をかかえているという精神的に弱い女性。
「ひとつでも」と言うか「一瞬」でも選択を間違えれば助かりそうもない状況の中で、この主人公が助かる(無数のハードルを全てクリアする)事に説得力が無い感じがします。ただ最初から登場人物が少ないので、いかにも無理そうな主人公が予想通り助からないエンドも考えづらいという感じが透けて見えてしまう印象がちょっと残念でした。
けれど宇宙のCGは圧倒的かつリアリティがあって、地上では考えられない途方もない孤独感が良くでていました。
ゼロ・グラビティは今は(2019/06/30)は、AmazonPrimeでも見れるようです。
2つの映画に共通なこと
偶然同時期に2つの宇宙モノを見た訳ですが、2つの映画で同じ悩みを持ちました。
Do you copy ?
この英語が素直に聞き取れなかったです。一方は地上から、もう一方は宇宙からこう他方へ向かって、投げかけるのですが、「カピィ?」って何だろうと?Do you copy ?の筈がないと思って、すごく気になったのですが、Do you copy?で正しかったようです。
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