あぐらのSoloZakki

令和が始まる直前に53歳で退職しました。安定から自由を目指します。

「彼方のアストラ」を見終わって

後半の加速感が良かった

「彼方のアストラ」の最終話をプライムビデオで見ました。

サバイバルというわかりやすい導入部からテンポ良く進むストーリー、物語が進むにつれて徐々に謎が数惜しみなく(タイトルの意味も含め)明らかになってくる王道展開をきれいにまとめた良作でした。

ネタバレを知っては楽しめない部類の作品なので一切情報を遮断して予備知識ゼロで見られたのも成功でした。(ネタバレあり)

 

ビジュアル的な狙ってる部分や仲違いを昇華して親密さを増すお約束展開のあったのですが(そこを辛抱して)最後まで見て良かったです。ちょっとパターン化してきたかなと思うと新しい謎や登場人物を入れてくる山場の作り方、物語終盤の謎を解き明かしても新たな謎を用意しておくという畳み掛けるような展開は「こうこなくちゃ」と喝采をあげたくなるような楽しいものでした。

最終回だけはちょっと残念 

 その流れで最終回にも期待したのですが、いきなり馴染みの薄い新キャラが登場して、ご都合主義的に解決してそのまま後日譚エンドになったのはちょっと悪い意味で裏切られた感じもしました。巨大な謎を用意しすぎて着地点とのつなぎ方の難易度が上がりすぎた感じです。

 

とは言ってもそこだけで作品全体の評価を大きく下げる事はありません。SFは架空の舞台を扱うのでどうしても説明する事が多くなります。マンガやアニメは視覚的に情報提供するので説明量を少なくできるとは言え説明は必要になります。話の筋としてのなぜ狙われたというな目先の謎から「ここはどこでいつなのか」という話へ物語の進め方や、微妙なさじ加減が難しいSF的な装置の説明の省略の適切さ(そのあたりの際どさは人によっては好悪がありそうですが)見ている人の予備知識・先入観を逆手にとった伏線の置き方やミスリードのさせ方など、話の筋の面白さだけでなく説明の粒度選択のセンスを感じられた作品でした。

 

 

 

迫力不足、ご都合主義

謎解きはスムーズでこう来なくっちゃという展開はとても楽しく見ることができた。

ただ謎解きを終わった事と、最終回をどうするかは全く別の話なので、最終回用の山場が弱かったのも事実、その後の登場人物エンドはやや弱い。

謎解きが終わってしまえば、それ以外の部分は割と普通と言うか狙いすぎ。

 

 

全ての世界が明らかになった時の着地点のハードルが上がってしまって、その後エンディングに持ち込まざるえなくなってしまったのは、突然のカウンターパーソンの登場とかは掟破り感があったが、

謎解きとラストのつなぎのハードルが上がりすぎた

 

こう来なくっちゃと言う展開を味わえて良かった、ネタバレを知ってはいけない作品なので、

秘密を丹念に明らかにする。付け足し型の最終話でちょっとだけ蛇足感がありました。そういう最終話があるのも知ってますが

ラストへ向かっての展開は「こうでなくっちゃ」という事が多くて至福のドラマでしたが、起承転まですごく良かったですが結だけは平凡でした。風呂敷の広げっぱなしではないものの最後の最後の山場が足りない感じの流れとなりました。

無事にたどり着いたものの

 

おとなしめの最終回になってしまいましたが、よしとしときましょう。盛り上げると言っても、地球側で掘り下げて終わっている登場人物もいないし、