あぐらのSoloZakki

令和が始まる直前に53歳で退職しました。安定から自由を目指します。

ゲームストップ株騒動の面白さと矛盾

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先週ダウ平均の市場概況で「個人投資家による投機的取引による市場混乱を嫌気」という文言をよく聞きました。ちょっと意味がよく分からないニュースだなと思っていたのですが、金曜日に日経モーニングプラスFTで解説を聞きました。

ひと言で言えば「空売りを仕掛けてたヘッジファンドが踏み上げにあった」のですが、その背景や経緯を聞いて、とても面白い話に思えました。

 小さな力を集めて倒す

この騒動に登場する「ロビンフッド社」は、昨年アメリカで社会現象となった(端株から取引可能な環境を提供して)巣篭もり投資家を生み出すきっかけを生んだ証券会社です。端株売買で手数料フリーな事に驚き、羨ましさを感じます。

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昨夏NHKで特集してました

 

ただこの手数料フリーの仕組みには批判的な目もあるという話を1月のNewsWeek誌で見かけました。

agura-huma.hatenablog.com

 

今回ヘッジファンドを慌てさせたのは、この「ロビンフッド」を利用した個人投資家の買いで、騒動の背景に昨今言われている格差の広がりへの不満からの富裕層をギャフンと言わせたいというルサンチマン的心情があり、それがSNSの交流サイトと呼びかけによって爆発したようです。

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この展開がマンガのようですね。小さな力が集まって強力なラスボスを倒してしまう、ドラゴンボールの「元気玉」をイメージしました(笑) 個人投資家の小さな買いが集まって、ヘッジファンドの売りを打ち負かしてしまった訳です。

 

結果的にロビンフッド社は、まさに現代の「ロビンフッド」的な役割を果たしたわけですが(そこも漫画がだったら見事な伏線でした)

の名手で、イギリスノッティンガムシャーウッドの森に住むアウトロー集団の首領で義賊」という設定(イメージ)は実は比較的新しいもので、19世紀あたりから描かれるようになったという。緑色の服をまとう人物として描かれる。

 

ただ現実は、思わぬ使われ方をされたロビンフッド社は迷惑に思ったのか、個人投資家の売買を制限して(日和って)しまい

jp.reuters.com

批判を浴びました。富裕層の空売りは良くて、個人投資家の買いはいけないのはおかしいだろうという理屈。

 

フリーミアムとSNSとコロナ禍という最近の社会現象が生み出した新しい個人投資家の登場が生み出したこの事件は、社会の変化が社会問題と絡んで、思わぬ出来事を引き起こす「事実は小説よりも奇なり」な出来事のように見えました。

 

ネットでの発信はポジション・トーク?

ただこの騒動に関する報道、ちょっと定まっていないところもあって、金曜日に聞いた解説で感想を書いていたのですが、月曜日の解説では、SNSのreddit(レディット)のフォーラムを中心とした動きというやや限定された印象の解説になってました。

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「乱」扱いになっています。

 

(相場の世界に限らず)お金が絡んだネットでの発信は、基本「ポジショントーク」という見方も当然できる訳で、富裕層に対する意趣返しと言った大義を聞かされても、イナゴ投資家とどう違うのか?という話半分な受け止めもあるでしょう。

わかりやすい用語集 解説:イナゴ投資家(いなごとうしか)|ラーニング|三井住友DSアセットマネジメント

 

今度は「銀」の価格に対して異議を唱えて「銀価格」が上がったそうですが、ますますそういう気もします。

jp.reuters.com

この先は、どっちの面で評価されていくんでしょうか?

 

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