「レバレッジ」と聞くと「FX」「レバナス」と言った投資商品を思い浮かべます。少ない元手で大きなリターンを手にする可能性がある投資には、早期リタイアに限らず一攫千金、ゲームチェンジャー的な意味がありますが、投機性(ギャンブル)があってハイリスクが懸念されています。
そんな感じで「レバレッジ」というワードへのネガティブなイメージに対して、以前も紹介した事のあるこちらの本で、もう少し幅広い見方がある事を考えさせられました。
ちなみに個人的な投資経験としては、早期リタイア前に日経インデックス連動のレバレッジ投信を買っていた事があります。性格的にそれほどのお金を賭けて投資してはいませんが、アベノミクス初期だったのでそんなに悪い思い出はありません。
ただ早期リタイア実行後は守りの運用を目指していたので、きっぱりとこういう商品投資はやめました。
最近聞かなくなった「レバナス」も買った事はありません。
レバレッジを味方にするとは
話は紹介本で書かれている「レバレッジ」の話に戻りますが、具体的には「時間を買う」「チームで行う」「ネットワークの力(スケールの力)を使う」事が「レバレッジを味方にする」事だとありました。
これらは確かに「使った労力以上の大きなリターンを得る」例かと思います。面白かったのは「ネットワークの力」のレバレッジについて「コミュニティづくり」だと言っていた事です。
SNSやYoutubeやブログを「コンテンツ発信」でなく「コミュニティ作り」と捉える事は、確かにある種の本質をついていると思います。
ネット社会の恩恵
こんな風に「レバレッジを味方にする」とは、ハイレバ投資(ギャンブル)をする事でなく「少ない労力」で「多くの見返り」を得る事全般だと解釈してて、そしてそれが今の時代ならではの事なのだと書かれてました。
昔はリアルの人間関係のネットワークが強い人が情報に強い人でした。今でもリアル人間関係の方が強い分野はあるでしょうが、以前ほど友達の少ない人でも情報を得る事ができるようになってきたと思います。例えば自分が早期リタイア生活ができるのも、人づてでなくても低コストで情報入手が可能になった事、よくあるネット社会の恩恵だと思います。
読書と積立投資はレバレッジ自己投資
情報に強くなる手段として「サブスク本」を良く勧めていますが、読書が良い理由も少ないコスト(お金だけでなく時間コストを含む)で多くの見返りを得られる「レバレッジを味方にする行動」だからという理由づけができます。
投資についても同様で、最近の投資商品のコモディティ化と投信積立の普及で、本当に短い時間で投資ができるようになり、投資商品探しにかける時間の多少によってリターンに差が付きづらくなっています。
例えば2020年から「つみたてNISA」でS&P500投信に積立てますが、誰もが選ぶ人気投信を選び、申込み手続き以外を除けば手間はほとんど発生していません。3年経った今の含み益率が44%ですから、こういう事も少ないコストで大きなリターンが得られる「レバレッジ行動」かと思います。
そう考えてみると、知らないうちに「レバレッジを味方にする」色々と行動をとってきたんだなと思います。またそういう時代(環境)があってからこそ、会社というネットワークから離れても早期リタイア生活ができているんだと思いますね。