あぐらのSoloZakki

令和が始まる直前に53歳で退職しました。安定から自由を目指します。

運良く早期リタイア後に資産が増えた僕が勧めるマネー本

運用しながら取り崩す生活を考えていた早期リタイア生活、もうすぐ丸5年になりますが、早期リタイア直後から比較すると資産は約3割強増えました。想像していなかった展開です。

 

これまでの投資経験からくる「投資の才能は自分には無い」と言う自覚から、よくある高配当株投資と、流行りの米国株インデックス投信ほったからし投資を選択しましたが、そういう運用スタイルが、ここ5年の株高と円安の恩恵を受けやすかったからでしょう。時々言ってますが、幸運の類じゃないかと思っています。

 

一方で、運用ありきの早期リタイア生活の成否は運次第とまとめてしまっていいものかという疑問が浮かびますし、幸運だったならば、この先はどんなスタンスをとるべきか?と言う別の課題も浮かんできます。

 

そんな自分に、最近読んだ本がすごく参考になりました。こちらの本「サイコロジー・オブ・マネー」です。

どんな点が参考になったかと言う話ですが、まず本の冒頭で、運用結果は「運次第」と言い切っています。

経済的な成果は、知性や努力とは無関係の「運」に左右される部分が大きいからだ。これはファイナンスの世界の真実であり、本書でも以降の章で詳しく説明する。

モーガン・ハウセル. サイコロジー・オブ・マネー――一生お金に困らない「富」のマインドセット (p.9). ダイヤモンド社. Kindle 版. 

 

私たちは本心では、経済的な成功に運がまったく影響していないとは思っていない。だが、運を具体的な数値で表すのは難しく、誰かの成功を運によるものだと仄めかすのも無礼に当たる。だから、成功をもたらした原因の一部が運であるという事実を見て見ぬふりしようとする。

モーガン・ハウセル.サイコロジー・オブ・マネー――一生お金に困らない「富」のマインドセット(p.42).ダイヤモンド社.Kindle版.

自分がうすうす感じつつも、それでいいのかと思ってきた事ですが、その通りだと言うわけです。

 

その他にも、投資観に関する分析や、資産寿命を保つ事につながる考え方など、最近自問自答してきた事へ、一定のサジェッションを与えてくる内容になっています。そちらについては、一度にまとめきれないので、今回は触れません(笑)

 

またマネー本でありつつも、投資の目的を経済的自立としてる点など、FIRE志望者が持ちそうな考えと重なる部分も共感できました。

最高の豊かさとは、毎朝、目を覚ましたときに「今日も思い通りに、好きなように過ごそう」と思えることだ。

モーガン・ハウセル. サイコロジー・オブ・マネー――一生お金に困らない「富」のマインドセット (p.109). ダイヤモンド社. Kindle 版. 

 

この本の存在は以前から知っていましたが、読み放題サービスの本以外にはお金を出さないポリシーのため、読む対象から外していました。それが今年に入って、少し考えを変えたので(今頃)読んだ事になります。

 

また本のタイトルが「ぼんやり」してて、いまいち内容がイメージしづらかったり、ネットの抜粋記事なども「投資は運次第」以外の箇所を取り上げたものしか見ませんでした。

agura-huma.hatenablog.com

 

本を読むお金をケチったと言うか、振り分けられた予算内で生活していたので、読むタイミングが遅れたわけですが、この本にはこんな事も書かれてます。

富とは、将来、より多くのものや選択肢を手に入れるために、今買うものを抑えることで生まれるものなのだ。

手に取る機会(読むの)が遅くなったと言う事は、この本に書かれている内容を知らず知らずに実践していた裏返しのようなものだと言えます。

 

この引用から分かるようにスタンダードなマネー本のよう質素倹約を重視してますし、著者の運用スタイルもよくある低コストのインデックス投資です。その上で「投資の努力と結果には相関関係がない」という前提に基づいて書かれた内容が、今後の投資スタンスにヒントを与えてくれました。