あぐらのSoloZakki

令和が始まる直前に53歳で退職しました。安定から自由を目指します。

「安いニッポン」はセミリタイア生活向き

f:id:agura-huma:20210420101239j:plain

最近のFIRE記事や本を見ていると、リタイアの実現方法の一つとして海外で暮らす事や、海外旅行する方が(生活費)安く済むという話を目にします。 

 

海外旅行(生活)推しだったのはこちらの本

最近の別冊SPAや週刊SPAのFIRE本特集では生活拠点を海外に移したFIRE実現者の体験談が載ってました。

確かに東南アジアの方が物価が安いと聞きますが、日本もここ20年ぐらいデフレ気味です。そういう意味ではそんな記事を見ながら、日本も安く生活できる国なんじゃないかという気持ちを持ちました。 

agura-huma.hatenablog.com

安く生活できる事はいい事だが

生活費が低く抑えられる事は、まとまった期間の生活費を準備してから始めるセミリタイア生活にとっては、用意する額が少なく済むのでありがたい事です。

この「日本は安く生活できる気がする」というのが感覚的なものなのか、実際のところはどうなのか?ちょうど良さげな本があったので読んでみました。

「停滞」とあるように日本のモノの値段が安い事についての負の側面についても語っています。

安く生活できる事が何が悪いのかという事ですが、そういう感覚について、ミクロでは良い(安く買えるのはいい事)が、マクロでは良くない問題だという指摘です。こういう事を合成の誤謬と言っています。

合成の誤謬(ごうせいのごびゅう、英: fallacy of composition)とは、ミクロの視点では正しいことでも、それが合成されたマクロ(集計量)の世界では、必ずしも意図しない結果が生じることを指す経済学の用語。

 

今回はセミリタイア的ミクロ視点な話なのでそのあたりの心配点は掘り下げませんが、低成長国家化、国際的な購買力の低下等、将来的にはミクロの立場にも悪影響が想像される明るくない未来が色々と書かれていました。

日本の物価上昇は望めない理由 

どうして日本の価格は安いのか?についてですが

長いデフレによって、企業が価格転嫁するメカニズムが破壊されたからだ」

とありました。

よく知られているように、デフレによって価格が低く抑えられる時期があり、この状態は以下のように連鎖的に維持されていると書かれています。

製品の値上げができないと企業がもうからず、企業がもうからないと賃金が上がらず、賃金が上がらないと消費が増えず結果的に物価が上がらないという悪循環が続いている

この循環のどこかを壊さない(賃金を上げるか、値上げする)物価が上がるきっかけがないと言うわけです。

政府が干渉して、給料を上げさせる事が一番現実的なインフレを起こす方法だと思いますが、ここ10年の金融緩和でもインフレが発生しませんでしたし、日本の企業は外部要因を商品価格にいかに転嫁しないためのノウハウをここ数十年間で培ってきていますから、今後も価格を上げない企業努力が続くのでは、という印象を持ちました。

 

価格が上がらない均衡状態と価格(を上げない)競争に熱心な企業努力によって長い年数価格上昇が抑えられてきたのは分かりました。

この事(価格が上がらない事)で(日本は)安く生活できると言っていいかまでは分かりづらかったですが、今後もインフレは起きる可能性はかなり低そうなのは理解できまいした。これは早期リタイアしている人や目指している人にはいい事だとは思います。

 

現金比率多めでリタイアする場合、将来インフレによってお金の価値が目減りする可能性を心配する必要があります。「逃げ切り計算機」にも将来のインフレ率を入力する項目があります。この本に書かれている理由からすれば今後もインフレが起こらない可能性はかなり高いと感じました。

 

FIREの4%ルールはインフレ前提のルール 

FIREで有名な4%ルール、米国株式市場の名目の平均成長率は7%だけれども3%はインフレ分なので実質4%成長というものです。ただインフレの無い国から投資すれば7%利回りは行き過ぎにしても、より想定利回りアップになるんじゃないか、米国株投資はそれも含めて有利とも思いました。(そもそもアメリカで生まれたの理論ですから)

世の中そんなうまい話はなく、そういう差益を吸収してしまうのが為替だろうという気もします。(昔ならプラス手数料で論外でしょうが)

 

ただこの本にはビックマック指数の話も載っていて、ビックマック指数とは

米マクドナルドのハンバーガービッグマックが世界中で同じ品質で販売されているとするとその価格の違いから各国の購買力を比べて為替水準を探ることができるというもの

なんですが、

結論からすれば日本人からすれば米国のビッグマックは日本で買うより約35%高い、日本の為替はビッグマックの価格からすると35%安くなっていることになります。

やっぱり米国株を持ってる事は、4%以上の利回りを得られると思ったりするんですがビッグマックと株価を同列に扱うのも拙速な感じがするので、結論は出さずに4%だと思ってことにします。

⬇︎ブログランキング参加中です。
クリックして1票頂けると励みになります!⬇︎

にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
にほんブログ村