日経に載っていたセミリタイアの記事を読みました。倹約と株式売買によるリタイアを達成した人の話で「ちょっと属人性の高そうなリタイア過程」と感じると同時にちょっとしたモヤモヤ感も持ちました。
リタイアまでの経緯としては、普段から倹約体質で株売買でうまく行っていたので経済的自立を達成したパターンでした。
「やはり倹約が大切」とか「アクティブ投資で具体的にどうお金を殖やしたのだろうとか?」などの感想を持つかと思います。
順番で印象が変わる
そんな記事のどこにモヤモヤを感じたかと言うと、ひとつは書き方の順番です。
株売買で生計を立て、趣味の野球観戦や旅行に興じる――。「人生の主導権を取り戻した」と感じる一方で、漠然とした焦燥感も。36歳でメガベンチャーを退職した女性に迫りました。https://t.co/5NGM27Msgz
— 日本経済新聞 電子版(日経電子版) (@nikkei) May 2, 2021
このヘッドラインの書き方をどういう順序にするかですが
「漠然とした焦燥感を感じる一方、人生の主導権を取り戻した」
か
「人生の主導権を取り戻したと感じる一方、漠然とした焦燥感も」
で、印象が違います。下の順番で書いてあると言う事はこの記事がセミリタイアのメリットでなくてリタイア後も残された課題の方にフォーカスしていると感じます。
(セミリタイアに対して)ちょっと意地悪な感じもしますが、これは日本経済新聞の記事ですから読者層を考えれば仕方がないでしょう。当然毎日働いている人が読む事が念頭にあるわけですから、いわば緩やかなポジショントークのひとつです(利益誘導でなくて、発言内容が限定されるという意味)
「働かない事で人生の主導権を取り戻した達成感」とか「プラプラしているけど幸せを感じる」というまとめ方はしないでしょう(笑)
もっと中立的な立場で
これはヘッドラインでしたが記事本文もそういう順番になっており、記事全体も「セミリタイア」よりも退職した女性の「内省的な部分」にフォーカスされていました。ただ自分の人生をCheckしたからAction(リタイア)したわけで、考えること自体は悪い事ではありません。自分もどちらかと言えばそうでした。
そんな感じでこの記事は「経済的自立を達成」したけれど「本当にやりたい事探し」は今も続いている風の(妙な余韻が残る)まとめ方をしていました。
「FIRE 最強の早期リタイア術」の著者も「やりたい事を仕事にするのは後回し(経済的自立後)でいい」と書いてましたし、そんな懐疑的な引き方しなくても、夢はこれから探すでいいし無ければそれもアリだし、と(色々終わっている気楽な立場の)リタイア者としては勝手な事を思いました。
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