あぐらのSoloZakki

令和が始まる直前に53歳で退職しました。安定から自由を目指します。

FIRE後の幸せが続かないタイプ(「精神科医が見つけた3つの幸福」感想)

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FIREや早期リタイア後の「自由」を巡っては色々な意見があります。「今日を好きに過ごせる自由」を楽しめる考えだったり「持て余す」という理由での早期リタイア懐疑論もあります。定年本などでは何をしたらいいかが書かれてたりします。

とある幸福の定義

そんな毎日の過ごし方について、とある本が気づきを与えてくれました。樺沢紫苑さんの「精神科医が見つけた3つの幸福」です。

何が幸福かは「人によって違う」と言うのが普通の考えですし「幸福論」は文学的だったり哲学的表現になりがちです。

そんなつかみどころの無い言葉を、この本では「幸せを感じる脳内物質が出ている状態」とユニークに定義しています。

ドーパミン的幸福は長続きしない

例えば「幸せを感じる脳内物質」有名なのは「ドーパミン」です。「ドーパミンが出てる=幸せを感じる」となります。理解しやすいです。

「買い物」「飲酒」「ギャンブル」などが頭に浮かびます。依存症の原因物質という側面もありますが「成功」「達成感」を感じてもドーパミンは出るそうです。

この本は「FIREの幸福論」では無いですが「身近な例」で言えば「早期リタイア」を達成した直後や、株や投信の含み益を確認した時や、ブログのアクセス数を見るときに「ドーパミン的幸福」を感じているわけです。

ただ「ドーパミン」は逓減する脳内物質なので、時間が経つと同じ事で得られる効果は減少します。さっき書いた「身近な例」も同様です。同じ数字では「ドーパミン的幸福」の感じ方が減っていきます。

世間でよく言われるような「最初のうちは楽しい退職生活」と言うのもこの理屈で説明できると考えます。

早期リタイア後の自由時間を特定の単発的なドーパミンが出る類の娯楽で埋めると、日が経つにつれて「ドーパミン」効果は減少し、そのうち飽きてしまうわけです。

プロセスでも得られる「ドーパミン的幸福」

飽きさせないためには(間隔を開ける等)「制限」を加えればいいですが、そうすると今度は空いた時間に何をするかという事になり、結局再就職するかって事になるんでしょう。

色々な娯楽(趣味)をローテーションすると言うのもあるでしょう。もしくは持続性のある「ドーパミン的幸福」を得られる行動をするのもあります。

「ドーパミン的幸福」は目標を達成した瞬間だけでなく、目標を立て計画し実行する「チャレンジ全体」にも発生します。

「旅行」の計画中も「競馬」の予想中も「ドーパミン的幸福」を感じられるわけです。

話は逸れますが「競馬」については、若い頃に比べてすっかり「ドーパミン」が出なくなったなあと感じます。これも「ドーパミン的幸福」の逓減性でしょう。

3つの幸福を感じる脳内物質

ただこの本は「ドーパミン的幸福」だけで幸せにはなれないと言う内容で「オキシトシン」と「セロトニン」という(聞き慣れない)別の「幸福を感じる脳内物質」の話も出てきます。それで本のタイトルが「3つの幸福」になってます。

「オキシトシン」については以前も聞いた事がありました。

agura-huma.hatenablog.com

だいぶ長くなったので、残りの2つについての話は割愛します。興味のある方はこの本やYoutubeなどで確認してみてください。

腑に落ちる事の多い話

どうしたら3つの幸福物質が得られるか?そんなハウツー本的な内容でしたが、退職後指南本に書かれた刺さらないアドバイスよりも、汎用性と実用性を感じました。

この本の視点で言えば自分が会社を辞めたくなったのも、仕事を通じて「オキシトシン的幸福」や「ドーパミン的幸福」を得られなくなったんだな、と考えると思い当たります。

過去を振り返ると後悔し、未来を考えると不安になる

この本にも出てくるのですが、樺沢さんの座右の銘は「今を生きる」だそうです。この言葉自体は珍しくないですが、その理由についての説明が腹落ち感がありました。

「過去を振り返ると後悔の念が湧き上がり、未来を考えると不安になる」だからこそ、今にフォーカスする、この理由の部分が身につまされて(笑)今にフォーカスせざるを得ない説得力を感じます。

「3つの幸福」を感じる行動で毎日を楽しく生きる、ちょっと理詰めではありますが、なかなか自分に合っているなと思いました。

 

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