来年(2024年)から始まる新NISAの使い方についての情報を見かけます。先月末にも週刊エコノミストでも特集記事がありました。
新NISAでの配当株投資の意味
「NISA徹底活用術」と言う特集記事で、dマガジン版でも気になるほど割愛されてませんでした。
印象に残った箇所としては、60歳70歳代向け戦略として、高配当株投資を勧めたところです。
ただ新NISAで投資枠の拡大には配当金生活ができるほどのスケールはありません。この記事での配当株投資の主眼は、金額の問題ではなく、NISA利用可能期間が無期限ならば、株価がの上下をそこまで気にしなくてよくなるという考え方です。
例えば4%代の配当ならば、25年で投資金額はチャラになるからという考え方です。これまでのNISAよりは名目利回りと実質利回りを同じように考えられますから計算も楽です。
1800万の新NISA枠では、配当金生活はできないけれど、無期限NISAならば配当株の下落リスクによる損は軽減できるという考え方、なるべく損をしたくない、投資リスクを下げたいという理由で考える場合は、アリかもしれません。
当然、投資先の会社が上場廃止にならない事が前提ですが…
準一括投資をする
こちらは2chのまとめ動画の話で、新NISAでとるべき方法は、最速(5年間)で枠最大を使い切ればいいという意見、オルカンや米国株式などの有名長期投資先に一括投資すればいいという、シンプル・イズ・ベストな考え方です。
つみたて長期投資目線としては、これが一番最適解には思えます。
タイミングよく、山崎元さんも同じような事を言っていました。
いつかある株の下落局面は、投資期間の長さが担保してくれるという考えは、さっきの高配当株投資と根っこは同じでしょう。
高配当株投資にしても準一括投資にしても、時間を味方にして下落リスクをヘッジしようとする考えでした。
「シークエンス・オブ・リターンリスク」にさらさない
ただこういう時間を味方にする戦略をとるには、自分はちょっと年をとっている気がします(笑)ちょっと「シークエンス・オブ・リターンリスク」が気になります。
退職を迎えた人にとって、最も危険なものの一つは、シークエンス・オブ・リターン・リスク(リターンの順番で資産残高が変化するリスク)だ。総リターンより、リターンが実現する順序の方が重要だという考え方であり、運用資産が減少する弱気相場の中で取り崩しを強いられるような状況に遭遇する不運のことである。
例えば5年でNISA枠を使い切った後、下落して5年間マイナス運用が続いたが、15年後にはプラスになったという状態になった時嬉しいか?と言う話です。NISA枠だと損をした場合には節税にも使えません。
この「シークエンス・オブ・リターンリスク」FIREの取り崩し戦略でてくる言葉でもあります。
来月でちょうど早期リタイア後4年経ちますが、ここ4年間はシークエンス・オブ・リターンリスクで言う順番で言えば、プラスリターンの順番の4年間でした。
これは自分の早期リタイア生活の幸運一つだと思っています。そういう意味では、またサイコロを振るような賭けをする必要はないかなと思います。
リスク重視で枠を使う
最速で枠を埋めると言っても、最速5年はかかるので「時間分散はできている」という考え方もあるかもしれません。「シークエンスオブリターンリスク」を小さくするとすれば、5年以上かけて(長いスパンで)NISA枠を使う事かなと思います。
株急落時のピンポイント投資とか「つみたてNISA」と同じ金額でのつみたてとかIPO狙いとか一部高配当株とか色々とミックスした、どっちつかずのリスク分散投資がいいのかもしれません。