あぐらのSoloZakki

令和が始まる直前に53歳で退職しました。安定から自由を目指します。

『ゼロで死ぬ』をしたい人はどれくらいいる?

「お金を使い切って死ぬ」生き方について書かれた本「ゼロで死ぬ」。少数派なのかと思っていたんですが、この本の紹介され方やレビューやら感想を見るとそうでもないようです。最近の「PRESIDENT」の特集で、どれくらいの人がそう考えているのか?アンケート結果が載ってました。

 

ただ「ゼロで死ぬ」がメイン特集ではなく、あるコーナーの「お金の使い方」に関するアンケート結果の一項目でした。

それによると「お金はできるだけ残したいが約4割、お金はできるだけ使い切ってしまいたいが約6割」と言う結果でした。

 

「使い切ってしまいたい派」が上回ったのはちょっと意外だったと言うのがざっくりとした感想です。ただ「お金を使い切る生き方」の実践的なニュアンスは「ゼロで死ぬ」という字面からくる「潔さ・思い切りの良さ」とは、ちょっと違うかなと思っています。

 

話は変わりますが、早期リタイアブログで最も注目度の高いテーマである「早期リタイアするのにいくら必要か」には確固たる正解がありません。

金額の大小はもちろん一番大きい(多い方がいい)ですが、それ以外にも本人の性格や考え方や金銭感覚が継続性に大きく関係するでしょう。また「長年身についた属性(性格)のブレなさ」(性格や金銭感覚が変わる余地があるか?)と言う面で年齢も関係してくると思います。

 

以前紹介した

agura-huma.hatenablog.com

「50歳で5000万円貯められるような貯金体質の人は早期リタイアしても簡単に破綻しない」言う考え方は「早期リタイアを続けられる金銭感覚やパーソナリティを持ち合わせている人なら早期リタイア資金を準備しやすい」と逆説的な解釈でもあります。

別の表現で言えば「あぶく銭(悪銭)身につかず」という昔の諺?の本質は「楽してお金を稼ぐ事」が悪いわけではなく、普段から「楽してお金を稼ぎたい」考えの持ち主はお金の使い方もルーズな人が多いだろうとみる事もできます。

 

今回のアンケートですが、よくみると「お金はできるだけ使い切ってしまいたい」と書いてあります。この「できるだけ」ってところがミソで、「できるだけ」の部分に今回の話で重視している金銭感覚(バランス)が現れてくるんだと思います。

 

今回の特集には(投資否定派として有名な)萩原博子さんの意見が載ってました。萩原さんの「できるだけ」の数字は、住宅ローンが終わっていて年金がもらえる前提と考えた場合、医療介護用として1000万~1500万円くらいは必要で、それ以外は余りとして使い切ればいいという意見でした。一つの「できるだけ使い切る」モデルです。

 

こういう数字に対して、数字の出し方(根拠)を参考にしても、数字そのものをそのまま鵜呑みにしたりは普通はしないでしょう。

この考え方をもとに、人それぞれの金銭バランスとかリテラシーなどの考え方を加味・反映した「これだけは残しておこうという金額」を目指して使い切ろうと思うのが、いい年をした大人のアクション、「ゼロで死ぬ」の実践的なアプローチでしょう。

 

「それはゼロじゃないだろう」と言う意見があるかは分かりませんが(笑)そもそも「Die with ZERO」(ゼロで死ぬ)と言うのはあくまで本のタイトルで、そこには商業的な意図(注目を集めたい)が含まれていると考えるのが自然でしょう。

実際著者の人は「子供に遺すお金」は別にして、使い切ろうと言ってます。本人が必要なお金は残しても大丈夫でしょう。

でも結果的にはこのタイトルで正解ですね。