最新の「PRESIDENT」の特集は「ひとりが楽しい人生戦略」でした。こういう「ひとり」ネタの記事を見るのは珍しくありません。自分にかぎらず「一人暮らし」のベテランにとっては「今さら」的なところはあると思うのですが、言語化されてみると分かる事と言うのもあったりします。
dマガジンで読める「PRESIDENT」の内容はスカスカなので、今回は(楽天KOBOのクーポン券があったので)購入しました。
構成としては著名人のひとり観の話や、マネープラン、経験談、単身者用の老後向けサービスやら色々でした。
今回とりあげるのは「ひとり観」の話、加藤諦三さんと鎌田實さんが似たような事を書いていました。加藤諦三さんの知名度がどの程度か分かりませんが、自分にとっては著名人です。
鎌田實さんはこんな風に言ってます。
孤独を楽しめる人は皆「ソロ立ち」をしています。本来の自分の欲求と向き合い、「自分はこうありたい」「これをしたい」と言う新しい自我を芽生えさせる、そういう自我の確立を私は「ソロ立ち」と呼んでいます。つまり、誰かに頼らず人生の選択を自己決定できているということです。
以下は加藤諦三さんの内容の引用です。
青年期に「興味と関心の覚醒」ができないまま大人になってしまった人は、人から評価されることで自我を確認している。親を喜ばせるために勉強し、社会的な評価を受けるために頑張ってきたその結果「ひとり時間」は他者からの評価を受けることができないから不安になる。
「他者依存」「自己愛」に関する問題提起の本が多い加藤先生らしい「ひとり」観です。
「興味と関心の覚醒」とは、硬い表現ですが「仲間と戯れ、興味を持った事にチャレンジして自分の好きなものや得意な事を発見する」と別に書かれています。
「(やる事があって)忙しい人は孤独を感じない」と言う丸め方もできない事はないですが、趣味や嗜好がはっきりしてると、孤独は感じづらいと言う意見でしょう。
「早期リタイア実行者」的な立場で言えば、その趣味が自分の経済力の範囲内で収まってる事も条件に付け加えたいです。
ただこの号の別のページにはこんな事も書かれていました。
『年配者は人生の中で現実を受け入れ、人付き合いに期待しなくなるため孤独を感じにくくあるのです』こうありたい自分と現実とのギャップは、若い時の悩みのタネです。年をとる事でそのギャップが減ると言う事でしょう。
二人とも年配の方なので、そういう面も差し引く必要があるでしょう。
また年をとっていると言う事は、人それぞれ目に見えない何かが積み上がって(もしくは自発的に積み上がって)います。
そう言った見えない(オンリーワンな)「積み上げ」が孤独感の「代償」になっているかもしれません。
「代償」は「欲求の対象を本来のものとは別のものに置き換えて、充足すること」
その「みえない積み上げ」によっても、孤独の感じ方は違うのかと思います。
と言う事で、やや精神面の話ばかり取り上げましたが、そういう話だけではありませんでした。実用的な話についての感想、内容紹介はまた機会があればしたいと思います。