あぐらのSoloZakki

令和が始まる直前に53歳で退職しました。安定から自由を目指します。

中長期目線(老後のライフプラン)は無駄になるか?

山崎元さんは資産運用の知見を増やしてくれただけでなく、(人生100年時代)老後などの中長期でのマネリテに関するコラムもたくさん書かれていた人でもありました。似たような仕事をされてた大江英樹さんの事も昔から知っています。

 

この3年前の記事で、大江さんの書いた記事の事を取り上げています。

agura-huma.hatenablog.com

そんな大江さんも、山崎さんと同日に亡くなられていたというのを後で知りました。

 

「将来の事は誰にも分からない」と言うのは「今さら」ではあるんですが(年金生活・人生100年時代等)老後のマネーリテラシーを語っていたお二人がその老後を迎える事がなかったと言う事実にはちょっと愕然とさせられました。

 

大江さんは70歳までの年金繰り下げを実行し、71歳になったところだったとも書かれていたのを見ましたし、最近はこんな本も出されていました。

 

こういう現実を前にすると「中長期目線で考える事」事の儚さみたいなものも感じますが、かと言って(いつ死ぬか分からない的な)恐怖を覚えたり、失望したりと言う事はそれほどありません。

そう感じる理由の一つは、自分が「早期リタイア生活」実行中だと言う事があるでしょう。「今にフォーカス」した生き方が出来ていると言う事です。

 

これが(将来のために)今を犠牲にする様な生活をしていたら「(アテにしていた)将来が来ないかもしれない」と言う想像は焦りを呼び起こしたかもしれませんが、早期リタイア開始後、生活の焦点は「未来」でなく「現在」であり、同時に「過去」を振り返る事も少なくなりました。

 

一方で将来の事は自分ではコントロールできないからと言っても、中長期目線を持つ事は完全に無意味かと言えば、一概には言えないとも思っています。

 

例えば日頃の「健康意識(食生活)」「金銭感覚」などは、確実に将来に効いてきます。「生活習慣病まっしぐら」な食生活・不節制な暮らしは寿命に響くでしょう。独身男性が短命なのも、こういう要因じゃないかという分析も目にします。将来には現在の因果関係がある部分も確かに存在します。

 

こう言った「今日の1万円と1年後の2万円の選択」的な話、「時間割引率」というテーマでよく語られます。

www.nissay.co.jp

一般的には時間割引率が高い事はネガティブに捉えられ、中長期的な事を考えるのが苦手な人は時間割引率が高い(目先だけを見る)と言われます。

 

ただ年齢次第では、時間割引率が高い事が一概に悪いとは言えないでしょう。

「今1万円貰うと1年後に2万円貰う」のをどちらを選ぶかは、年齢によって異なるだろうし、同じ条件(年齢)でも、個人の事情によっても違うでしょう。目先の事を大切にするのもアリと言う状況も考えられます。

そういう意味では、年齢だけでなく早期リタイア生活をしているような人間は、生き方のガラパゴス化が進みますから、中長期目線がどれくらい大切かは、より個人の価値観の問題となるかもしれません。

agura-huma.hatenablog.com

 

そう意味では、最初の方に早期リタイアしているからショックは受けないと書きましたが、自分の価値観に従って生活する事ができているから、ショックは少ないと言うのが正しいのかもしれません。

 

と言う事で、将来の事は誰にも分からないと言う面を持つニュースから、中長期視点でのライフプランを持つ意味の良し悪しを考えるつもりが、個人的な価値観を大切にして生きる事を再認識させられたと言う感じになったのですが、別の言い方をすれば、将来が分からないならば「やりたくない事で時間を無駄にしない」事がいかに大事かと言う事、別の言い方で言えば「働かない」と言う思いをより強くした感じです(笑)

 

www.nikkei.com